知の旅

真のリーダー人材に欠かせない知識を 追求する「知の旅」。知識がなく敗れ去る、世界の歴史で幾度も発生した事実は今でも変わりません。 脳科学、世界史、宗教、東洋思想、日本人の価値観、リーダーシップ論、マネジメント論、各戦略論などで「知の旅」をし、役に立つ情報をお届けします。

脳科学コラム5.「頑固」は頭が悪い?

脳には「モノとモノを結びつけて新しい情報を作りたい」「その為の刺激が欲しい」という性質の反面、「さぼりたがり」「思い込みが強い」という何とも厄介な性質を持っています。

爆発的成長プログラムは「さぼりたがり」「思い込みが強い」を崩します。

 

脳のクセその1:さぼりたがり

脳は「学びたい」意識を常に持っているのですが、その為には膨大なエネルギーを必要とするため、「楽したいな」という意識も持っています。

 

・人間は常に意思決定をするため、合理的な判断ができるように脳を使って考えなけれ

 ばならない。しかし脳はそれを望んでいない。できるだけ楽したいと考えているのが

 脳の性質。

シャーデンフロイデ』中野 信子 著 幻冬舎新書

 

 

脳のクセその2:思い込みが強い

・決断力がありすぎることによる弊害がある。「システム1」による“思い切りのよい

 決断”は、深い深慮や緻密な計算が欠けているため、後になって大きな問題が発生し

 てしまうことがある。時間はかかるけれど「システム2」による熟考が必要。

『あなたの脳のしつけ方』中野 信子 著 青春出版社発行

 

・決断力は“蛮勇”と隣り合わせ、そして一方の優柔不断は“慧眼”と隣り合わせ。優柔不

 断は決して悪いことではなく、「システム2」を使ってじっくり考えている証拠。

『あなたの脳のしつけ方』中野 信子 著 青春出版社発行

 

・脳はもともと思い込みが強い(システム1が強い)性質を持っているため、それを

 いかに崩せるか?がネック。

『海馬』池谷 裕二 糸井 重里著 新潮文庫発行

 

・脳は思い込みが強い。「迅速な情報処理」と「マンネリ化」のトレードオフのバラン

 スの上に脳は存在している。

『できない脳ほど自信過剰』池谷 裕二著 朝日新聞出版発行

 

・頑固ということこそ、「頭の悪い人」の一つの定義。

『海馬』池谷 裕二 糸井 重里著 新潮文庫発行

脳科学コラム6.ナポレオンって、やっぱり天才すぎる!

爆発的成長プログラムでは、「言語性知能」だけでなく、「地頭の良さ」と呼ばれる、生まれつきの要素が強い「非言語性知能」も鍛えます。

・知能には大きく「言語性知能」と「非言語性知能」がある。前者は読書で教養を積む

 など、後者は「地頭」と呼ばれるような、未知の状況にも対応できる知能のこと。

「非言語性知能」は生まれつきの部分が大きいが、脳の性質を踏まえたトレーニン

 で、伸ばすことができる。

『自己肯定感が高まる脳の使い方』中野 信子 著 セブン&アイ出版発行

 

 

ナポレオンの天才ぶりが分かります。

突然「自由に考えろ」と部下に指示するマネジャーが多いのですが、それは無理です。思考力を高めるためには、脳本来の仕組みを考慮した「考える土台となる考え方」が必要です。考え方を知らないと、自由に考えることはできません。「考え方を知る」は後のコラムで記載する「方法記憶」と呼ばれています。

 

全く何もない状況で「好きに考えろ」と言われても、当然ながら何もできません。新卒でガス器具メーカーのパロマに入社した時、40代の統括マネジャーから「お前は保守的だ。俺の方が新しいコトを考えられる」と自信満々に指摘された時を思い出します。

・フランスで哲学の試験を導入したのはナポレオン。哲学を深く学ぶことにより、人は

 より自由に思考することができる、自由な思考こそが人間をより自由な存在にする、

 とナポレオンは考えた。『努力不要論』中野 信子 著 フォレスト出版発行

 

・『世界権力二論』『自然法論』・、作品としての未熟さはあるものの、それらは明ら

 かに、ロックにおける精神の起点をなす作品であった。この2冊を書くことで、生涯

 にわたって取り組むべき独自の思想的課題を自覚した。

ジョン・ロックー神と人間の間』加藤 節 著 岩波新書発行

脳科学コラム7.年齢は関係ないと言うけれど・・。

脳力は30歳を超えると一気に開花します。ということは、20代のうちに土台をしっかり作ることが必要です。

 

・一見関係のないものとものの間につながりを感じる能力は、30歳を超えると飛躍的に

 伸びる。30歳まではフレームの構築に力を入れ、フレームが構築できたらどんどん

 つながりを発見していく。『海馬』池谷 裕二 糸井 重里著 新潮文庫発行

 

・老化を気にするよりも「子どものような新鮮な視点で世界を見ることができるか」の

 方がはるかに大切。『海馬』池谷 裕二 糸井 重里著 新潮文庫発行

 

・「脳は使い尽くすことができる」と気づきさえすれば、どんな年齢であっても更に

 成長できる。「これおもしろいな」と新しい視点が加わると、脳のパターン認識

 飛躍的に増える。それを繰り返すと人の考え方というのは、驚くほど発達していく。

『海馬』池谷 裕二 糸井 重里著 新潮文庫発行

 

・年をとると変わるのはシータ波。シータ波は面白いと感じているか?知的好奇心を

 持っているか?探求心を持っているか?に関係する。シータ波少ないと、ビジネスの

 最大の敵「マンネリ化」につながり、結果何も新しいコトは生れなくなる。

『できない脳ほど自信過剰』池谷 裕二著 朝日新聞出版発行

 

・意欲や学習意欲をつかさどる物質、ドーパミンの分泌量は中高年になると減って

 いく。それに伴い落ち着きが出てくるというプラス面もあるが、自分で意思決定する

 喜びが得られにくくなるマイナスの面もある。そうなってしまうと、面倒くさいこと

 を考えるよりも「長いものに巻かれておけ」という態度に陥りがちになる。

サイコパス』中野 信子 著 文藝春秋発行

 

・若者が不安を感じ、自己嫌悪に陥ることは、成長するためにはとても意味がある。

 「こんな自分が嫌だ」という気持ちが高まることで、新しいスキルを身に付ける動機

 付けとなり学習速度もあがる。この「自分を嫌う」気持ちは、35歳以降にはなくなっ

 てしまうので、不安な気持ちを大切にすることが重要。

『「嫌いっ!」の運用』中野 信子 著 小学館新書発行

脳科学コラム8.アウトプットの法則

知識は、その知識をいかに使うか?で「知識」は「その人独自の知恵」へと変わります。爆発的成長プログラムでは、企業の成功・失敗事例を洪水のように提供し「その知識を使って、どうアウトプットするか?」をひたすら実施します。あらゆる事例が自分

の血肉となります。

 

・「脳の働きが悪い」とは、脳からの出力が正常であっても、脳への入力がない人は、

 脳の働きは悪い。『海馬』池谷 裕二 糸井 重里著 新潮文庫発行

 

・データベースにあるアイデアを必要な時に引き出したり、あわよくば次から次へと

 アイデアをマシンガンのように繰り出すようになるためには、「アイデアをしょっち

 ゅう使っておくこと」。『あなたの脳のしつけ方』中野 信子 著 青春出版社発行

 

・出力の機会が多ければ多いほど、記憶は定着する。脳はアウトプット志向。しかし

 学校教育は知識詰込み重視で「入力」重視。

『脳はこんなに悩ましい』池谷 裕二 中村うさぎ著 新潮文庫版発行

 

・勉強において一番大切なことは、知識の「出力」。脳科学者の間では有名な事実だ

 が、一般的には知られていない。再読を何度繰り返しても、知識はほとんど定着しな

 い。

『パパは脳科学者』池谷 裕二 著 クレヨンハウス発行

 

・脳は何度も入れ込む(学習する)よりも、その情報を何度も使うことで、長期間安定

 して記憶として保存できる。入力より出力を重視でできている。

『脳には妙なクセがある』池谷 裕二 著 扶桑社新書発行

 

・学習の早道は、良い例を数多くインプットし、自分もそれを使えるように真似て使っ

 てみること。『ヒトは「いじめ」をやめられない』中野 信子 著 小学館新書発行

脳科学コラム9.ある程度のストレスは必要ですよ!

更に自分自身に適度なストレスをかけることが必要です。

この点も爆発的成長プログラムで達成します。

 

・脳はすぐには変わらない。脳細胞を鍛えるのは、筋トレと一緒。毎日少しずつ鍛えて

 いく。自分に合ったストレスをかけながら、徐々に目標をあげていく。

脳科学からみた「祈り」』中野 信子 著 潮出出版社発行

 

・人も脳も何歳でも変われる。脳を若く保つためには、脳に適度な刺激を与えること、

 適度に困難な課題を乗り越えていくことが必須。

『生きるのが楽しくなる脳に効く言葉』中野 信子 著 幻冬舎新書

 

・適切なストレスが、その人の力を最大限引き出す。ちょうどいいストレスはやる気を

 出すため、生きるために必要。『努力不要論』中野 信子 著 フォレスト出版発行

脳科学コラム10.「努力できる」は才能?

 

脳科学コラム10.「努力できる」は才能?

 

「努力できること」は一つの才能です。

「伸びしろ」観点から考察すると、目先のことをそつなくこなしていくタイプよりも

努力できるタイプの方が、はるかに伸びます。

 

・「努力できること」は生まれつきの才能。何かを行うことで生じる報酬や成果を感じ

 る脳の機能が高く、且つ損得を冷静に計算する機能が鈍い人こそが「努力できる

 人」。逆に何かを行うことで生じる報酬や成果を感じる脳の機能が弱く、損得を冷静

 に計算できる人が「努力できない人」。

『あなたの脳のしつけ方』中野 信子 著 青春出版社発行

 

・本当の天才を育てるためには、好きな事に没頭できる環境を作ること

『「嫌いっ!」の運用』中野 信子 著 小学館新書発行

 

・「脳への挑戦」というのはひとつのキーワード。脳は刺激を求めたがるが、反面

 「いつでも安定して見方をしてしまいがち」な性質がある。常識を打ち破るために

 は、安定しがちな脳と戦う必要がある。刺激を受け止められるアンテナが常に必要。

『海馬』池谷 裕二 糸井 重里著 新潮文庫発行

 

 

脳科学コラム11.全ては「知的好奇心」次第だったりします。

より良い「ゆらぎ」は知的好奇心次第。「入力+ゆらぎ(知的好奇心)=より優れた出力」を生み出せるかどうか?「感情が盛んな時こそ、よりモノを覚える」背景にも、このロジックがあります。爆発的成長プログラムでは「この情報、面白いな」視点を非常に重視しています。

 

・「入力+ゆらぎ(知的好奇心)=出力」という計算を行うのが脳。「ゆらぎ」のある

 ときに入力できるか?が、とても重要。「これは何だろう?」と知的好奇心が働いて

 いる時に出ているのはα波ではなく、シータ波。

『単純な脳、複雑な「私」』池谷 裕二著 講談社発行 

 

・脳は「ゆらぎ」をエネルギーに変え活動する。知的好奇心があればあるほど、脳は

 活性化する。『単純な脳、複雑な「私」』池谷 裕二著 講談社発行

 

・感情が盛んな時こそ、よりモノを覚える。例えば歴史を学ぶ時は「林則除、凄すぎる

 ぜ」という形で、感情移入する点がポイント。

『受験脳の作り方』池谷 裕二 著 新潮文庫発行

 

・新しい見方が加わると、それまでの価値観は崩れるが、その知見を取り込みながら

 新しい基準を自ら構築していく。崩壊と再構築を繰り返しながら、自分固有の世界観

 を築きあげていく。『パパは脳科学者』池谷 裕二 著 クレヨンハウス発行

 

ベネッセコーポレーションの福武英明さんは、飛行機で長距離移動をする際には、

 普段なら絶対見ない映画をわざわざ選んだり、通常ならまず選ばないような本をあえ

 て買って読む。『人は、なぜ他人を許せないのか?』中野 信子 著 アスコム発行

 

・普段から「新奇探索性」を意識して行動する。新商品や新しい店がオープンしたら、

 まず挑戦してみることが大切。

『自己肯定感が高まる脳の使い方』中野 信子 著 セブン&アイ出版発行

 

・モノゴトを「新しい視点」で眺めることは、脳にとっての本質的な快感。

『できない脳ほど自信過剰』池谷 裕二著 朝日新聞出版発行