脳科学コラム20.日本人の特徴
「災害大国」だからこそ、不安を感じる遺伝子が多いのは当然と言えば、当然の気がします。自分自身の根っこにそのような仕組があると理解すると、もっとチャレンジできるかと思います。自己認識は大切です。
・日本が地球上の総陸地面積で占める割合は0.28%にすぎないが、全世界でのマグニ
チュード6以上の地震を見ると、約2割が日本で発生している。「災害大国」で生き
延びてきたのが日本人。『シャーデンフロイデ』中野 信子 著 幻冬舎新書
・L型の遺伝子を父母両方から受け継いでいる人(LL型)は、体内のセロトニンが
減少しにくく、そのため楽観的で野心的な性格になる。一方S型の遺伝子を2つ持っ
ている人(SS型)はセロトニンが減少しやすいため、不安を感じやすい。
アメリカ人はLL型が最も多く約30%、SS型が最も少なく18%。一方日本人は
SS型が最も多く約65%、LL型が最も少なく3%以下。この差が日本人とアメリ
カ人の国民性の違い、とりわけ新しい分野へのチャレンジ精神の違いとなっている
・日本人は、脳内で「安心ホルモン」であるセロトニンのリサイクルをしてくれるセロ
トニントランスポーターの少ない人が世界平均よりずっと多く、不安を感じやすい
国民性を持っている。更にドーパミンの感受性が高い遺伝子を持っている人が多いの
で、刺激的な事を好まず、なるべく波風を立てず、目立たず、周囲と同調する。
『正しい恨みの晴らし方』中野 信子 澤田 匡人著 ポプラ新書発行
・自分の意見を無理に通すのではなく、相手の意見を尊重しながら、素直に自分の意見
を話す姿勢「アサーティブ」、日本人はこれが実はとても苦手。
『ヒトは「いじめ」をやめられない』中野 信子 著 小学館新書発行
※特に「ボス・マネジメント」で顕著。部下のマネジメントはできるが、上司マネジメ
ントができるマネジャーはほとんどいない。日本版「ボス・マネジメント」を構築
する必要があります。