リーダーシップ論コラム7.「リーダーシップ人材」の素質
「リーダーシップ人材」になれるか?は「リスクをとってでも勝負できるか?」心胆にもあります。ミスなくやってきた「秀才」人材では無理です。不器用人材が「リーダーシップ人材」になれる理由は、失敗に慣れている側面もあります。
・リーダーシップの鍵は、未来を思い描くだけでなく、実現させるのは自分しかいない
と、己の全存在をかけて信じることにある。
『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えている たったひとつのこと』
マーカス・バッキンガム著 日本経済新聞出版社発行
勉強不足のマネジャーが「リーダーシップ人材」の行動を阻む傾向があります。人間っ
て、自分には理解できない事には否定的になりがちです。「リーダーシップ人材」は
マネジャーの力量を判断した上で、マネジャーが理解できるように工夫が不可欠です。
・君主の側近は必ずしも賢者ではない。知者の献策が愚かな側近に判断され国は傾く。
描いた「未来図」を実現するのには、キレイごとだけでは済みません。どんなに困難でもとことんやり抜く「実行力」が全てです。周りからよく思われようと迎合するようでは「リーダーシップ人材」とは言えません。
・未来図の実行は、恐ろしく疲弊する。「あそこから文句が出た」「ここはお金が足り
ないとか言っている」という声も出るだろうし、変革を厭う人からは嫌われたりもす
る。疲れても、嫌われても、そこをやり抜く。「リーダーシップ」というと、あふれ
る才能、発想、行動力で皆が嬉しそうについてきてくれる世界を想像しがちだが、実
際はどんな困 難なことがあっても、自分が正しいと思ったら実行する、実行力に尽
きる。
・周りからよく思われようと迎合するようでは、変革を担う「リーダーシップ人材」に
は向かない。組織を変革する時には必ず抵抗があるし、批判の言葉も耳に入る。個人
的なエゴよりも大きな大義である「皆のため」を優先し、やりとげる「リーダーシッ
プ人材」の下に人が集まってくる。
『学習する組織 現場に変革のタネをまく』高間 邦男著 光文社新書発行