知の旅

真のリーダー人材に欠かせない知識を 追求する「知の旅」。知識がなく敗れ去る、世界の歴史で幾度も発生した事実は今でも変わりません。 脳科学、世界史、宗教、東洋思想、日本人の価値観、リーダーシップ論、マネジメント論、各戦略論などで「知の旅」をし、役に立つ情報をお届けします。

リーダーシップ論コラム5.「マネジャー人材」の役割

「マネジメント人材」の役割:1~3で成果を出す

1:チームマネジメント  

2:進捗管理

3:ボスマネジメント

 

 

 1.チームマネジメント

○部下の強みを築く

・マネジャーの仕事は部下の強みを築くこと。自己認識を促すことではない。

『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えている たったひとつのこと』

 

・人はなぜ辛く困難な状況でも、そこにやりがいを見出すのか?第一にやっている事

 自体に楽しみを感じていること。第二は「夢」。

『企業内人材育成入門』荒木淳子、北村士郎、長岡健、橋本論著 ダイヤモンド社発行

 

 

○部下へフィードバックを行う

・部下へのフィードバックを恐れるマネジャーは「人格を変えろとは言えないが、態度

 を変えろとは言える」という古いことわざを忘れてはならない。

『マネジャーの教科書』ハーバード・ビジネス・レビュー編 ダイヤモンド社発行

 

日経ビジネスの調査で、仕事に関する不満の4割が「仕事の目的や目標が曖昧」。

『企業内人材育成入門』荒木淳子、北村士郎、長岡健、橋本論著 ダイヤモンド社発行

 

・フィードバッグで一番大切なのは、「あなたはぼんやりしている」のような、相手の

 性格描写ではなく、行動に関するフィードバックを与えること。またそれは相手が

 改善できることでなければならない。

『NETFLIKSの最強の人事戦略』パティ・マッコード著 光文社発行

 

・ネガティブ・フィードバックの際には、「それが改善されれば、更に大きな成長が

 できる」ポジティブな面にも触れることが大切。

『人事こそ最高の経営戦略』南 和気著 かんき出版発行

 

・期首に立てた目標が期末には形骸化するケースが多々ある。期中に頻度高く、目標に

 対する進捗管理やアドバイスを行う必要がある。

『人事こそ最高の経営戦略』南 和気著 かんき出版発行

 

 

○部下に刺激を与える

・部下が停滞するのは、視野が狭くなっている時。部下の伸びはマネジャーの視野の

 広さ次第。「どのように使えるか」を踏まえた上で新しい情報を社内に発信する。

『25年間「落ちこぼれチーム」を立て直し続け分かった マネジャーとして一番大切なこと』八木昌実著 ダイヤモンド社発行

 

・個人の心や気持ちに焦点を当ててモチベーションを引き出そうとする、心理学に根拠

 を置いたワークショップは以前からある。そして、それらはそれなりに効果をあげて

 いる。但し、この種の効果は多くの場合一時的である。しかし「所詮カンフル剤でし

 かない」という意味では限界がある。本当に必要なことは、いかに内発的な動機が再

 生産されやすい環境づくりが作れるか?にある。

『なぜ部下はやる気をなくしているのか』柴田 昌治著 日経ビジネス人文庫発行

 

 

○「学び」を定着化させる。

・上司が学び続けていることが最高の部下指導。

『人を自在に動かす 武器としての韓非子』鈴木博毅著 プレジデント社発行

 

・大人は学ぶべき内容に関連性が見いだせないとき、彼らは学ぼうとしない。関連性を

 見出すのは、会社で働く社会人である場合、仕事で生じた問題を解決したいと願う時

 である。大人の学習には確固たる動機が必要。

『企業内人材育成入門』荒木淳子、北村士郎、長岡健、橋本論著 ダイヤモンド社発行

 

・ケラーのARCS(アークス)モデルで学習のPDSを回す。 

  • 注意(attention)

学習者に「面白そうだな」と思わせること

  • 関連性(relevance9

与えられた課題を受け身的にこなすのではなく、学習者が自分のものとして積極的に取り組めるようにすること。

  • 自信(confidense)

ゴールを明示し、成功の機会を与える。自分の努力によって成功したと実感させる。

  • 満足感(satisfaction)

目標に到達した学習者を認め、公正な評価を行う。

『企業内人材育成入門』荒木淳子、北村士郎、長岡健、橋本論著 ダイヤモンド社発行

 

セミナーという「教育」だけで「学習」は実現しない。業務の中での上司や先輩から

 の指導、実際のプロジェクト経験から紡ぎ出された実践知、更には学習者本人の

 「いいプロジェクト運営を実現したい」意志によって、はじめて効果的な「学習」と

 なる。

『企業内人材育成入門』荒木淳子、北村士郎、長岡健、橋本論著 ダイヤモンド社発行

 

・「教育」では、人材育成担当者が何を学ぶべきかを決めることはできない。「何が

 重要課題か」を見極めること自体が学習の狙いである。

『企業内人材育成入門』荒木淳子、北村士郎、長岡健、橋本論著 ダイヤモンド社発行

 

OJTのような職場での学習をデザインする「学習環境デザイン」に力を入れている

 企業では、研修やe-ラーニング等の「イントラクショナルデザイン」はほぼなされて

 いない。「イントラクショナルデザイン」に力を入れている企業は「学習環境デザイ

 ン」を軽く見る。

『企業内人材育成入門』荒木淳子、北村士郎、長岡健、橋本論著 ダイヤモンド社発行

 

 

○部下を尊重する

・何か相談された時に「ちょっと待って、今は忙しいから」はNG。その場で必ず「そ

 うか」と話に興味を示し、まずは聞くこと。上からの目線でなく、同じ所まできちん

 と降りて一緒に苦しみ、悩み、考えてくれるマネジャーを部下は求めている。

『25年間「落ちこぼれチーム」を立て直し続け分かった マネジャーとして一番大切なこと』八木昌実著 ダイヤモンド社発行

 

・自分の頭で考えるスタッフになってもらうには、失敗を許容するゆとりを持ち、部下 

 が自分の頭で考えて失敗するリスクを採った勇気をたたえること。部下へ指示ばかり

 出していたら、自ら考えるようにはならない。人間は本来「できない」を「できる」

 へ変えるこの上なく好きな生き物。

『自分の頭で考えて動く部下の育て方』篠原 信著 文藝社発行

 

・人は、自分が環境を変えたり、自分でやり方を自由に決めたりできない状況が続く

 と、元々もっていた意欲を失い無気力になってしまいがちになる。

『企業内人材育成入門』荒木淳子、北村士郎、長岡健、橋本論著 ダイヤモンド社発行

 

・やさしい問題で自信をつける「成功経験群」と、やさしい問題と難しい問題を与え、

 難しい問題ができなかったとき、それは能力不足とする「努力帰属群」の子どもグル

 ープを比べると、「努力帰属群」の子供の方が失敗してもやる気を失わない。能力は

 努力で変えられるという考えを持つ人は、能力は固定的でコントロールできないもの

 だという考えを持つ人に比べ、内発的に動機づけられやすい。

『企業内人材育成入門』荒木淳子、北村士郎、長岡健、橋本論著 ダイヤモンド社発行

 

 

○部下に依存しすぎない

・チーム全体に影響を及ぼすような案件でも、1対1で対処しようとする新米マネジャ

 ーがあまりにも多い。その結果、極めて限られた情報に基づいて意思決定することに

 なる。

『マネジャーの教科書』ハーバード・ビジネス・レビュー編 ダイヤモンド社発行

 

・有能なマネジャーは、特定のメンバーに歩み過ぎない。歩みすぎると、リーダーがい

 くら突き放そうとしても「まあいいじゃないですか」と部下が甘えに逃げかねない。

『なぜあなたがリーダーなのか』ロブ・ゴーフィー ガレス・ジョーンズ著 英治出版発行

 

          

2.進捗管理

ビジネススクールでは「組織を、社員を管理する」を『マネジメント』とする。しか

 しやりがいのある仕事の「日々の進捗」重視の方が、社員や組織全体の管理はうまく

 いく。

『95%の人が見逃している「小さな進捗の力」マネジャーの最も大切な仕事』

テレサ・アマビール スティーブン・クレイマー著 英治出版社発行

 

・プロセスを通るにつれ価値が高くなる。価値が最低の段階で問題を発見し解決すべ

 き。

『人を育て成果を最大にするマネジメント ハイアウトプットマネジメント』

アンドリュー・S・グローブ著 日経BP社発行

 

 

3.ボスマネジメント

「リーダーシップ」人材に必要なのは、ボスマネジメントに長けた人材です。ボスマネジメントは単に「上司の意向を受け、意向に沿う形にすること」ではありません。「こちらの意向を上司に飲んでもらう形でけりをつけること」です。マネジャーの力量差が最も生じるポイントです。

 

・マネジャーが上司とうまくやることはマネジメントの重要な一部であるにも関わら

 ず、上司にはほとんど受け身になっているマネジャーが多い。このような態度は本人

 のみならず会社に悪影響を及ぼす。

『マネジャーの教科書』ハーバード・ビジネス・レビュー編 ダイヤモンド社発行

 

・上司とマネジャーの関係は持ちつ持たれつとはいえ、マネジャーの方が上司に依存し

 ている。そのため、マネジャーの部下は、自分の行動や選択肢がマネジャーの判断に

 よって制約を受けると、マネジャーの能力へのフレストレーション、時には怒りを感

 じる。

『マネジャーの教科書』ハーバード・ビジネス・レビュー編 ダイヤモンド社発行

 

・上司とうまくやれるマネジャーは、上司の優先順位や関心ごとは変化することを心得

 ている。『マネジャーの教科書』ハーバード・ビジネス・レビュー編 ダイヤモンド社発行

 

・優れたマネジャーになるには、仕事に対する「想いの力」が必要。「想い」を抱き始

 めると、周囲の考え方と違いが出る。「周囲との考え方の違いを乗り切る力」が、

 マネジャーに最も求められる力。「違い」を正しく認識、解決方法を持つことが成果

 へつながる。

『これからのマネジャーの教科書』 グロービス経営大学院著 ダイヤモンド社発行

 

・あきらめずに、想いを抱き続けるマネジャーの特徴は「ゆずれないこだわり」を持っ

 ている。「ゆずれないこだわり」を持っているからこそ、壁にぶつかっても折れる

 ことはない。

『これからのマネジャーの教科書』 グロービス経営大学院著 ダイヤモンド社発行    

 

・大切なのは、こちらが言わんとしている厳しい中身を、相手に自分のこととして受け

 取ってもらうことである。いくら大切な事を言ったとしても、相手がハナから拒否反

 応を示すようでは全く意味がない。その為に、話をするとき、まず相手の言うことに

 真摯に耳を傾ける姿勢を持つ事である。

『なぜ部下はやる気をなくしているのか』柴田 昌治著 日経ビジネス人文庫発行

 

・意見が対立した時、両者の言い分を取り入れた折衷案は両者の利点を消してしまう。

 同じ器に氷と炭を入れてしまうと、氷は溶け、炭は鎮火してしまう。対立した場合、

 どちらか一方を採用し判断すべき。『氷炭は器を同じくして久しからず』

『非常のススメ 超訳 韓非子書』永井義男翻訳 辰巳出版発行