リーダーシップ論コラム序章.「リーダーシップ論」をなぜとりあげるか?
「リーダーシップ」と「マネジメント」の違いは何?
多くの場合、双方の違いが認識されないまま、混同されているのが現状かと思います。
1.あまり知られていない「リーダーシップ論」
「リーダーシップを発揮せよ!」、常套句のように使われますが、「リーダーシップ」はそんなに単純なモノではありません。世界の文献で「リーダーシップとは何か?」を分析。更に実践ベースの「リーダーシップ人材のリアル」も記載しています。
2.『モノづくり大国、日本』という思い込みの問題
日本の真の強みの様に捉えられていますが、単なる思い込みです。コトが生まれ初めてモノが生まれます。日本で生まれた「コト」ってあるのでしょうか?某大手メーカーの洗剤を無駄にしない洗濯機のCMを見て、絶句しました。
3.今流行りの書籍に問題
『FACTFULNESS』(ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング著 日経BP社発行)がビジネス書大賞2020 を受賞。人間には勝手に思い込んでいるコトがあり、データをもとに本質を見抜く重要性を伝えていますが、ちょっと内容に問題があります。
『FACTFULNESS』が「思い込み」としているのは、実は「単なる勘違い」です。人間の認知は「思い込み」でできており、「単なる勘違い」とは全く異なります。「思い込み」の正体は、脳科学のコラムで記載した「システム1」です。
※人間は「システム1」「システム2」いずれかを使い、思考します。
「システム1」:経験に基づき、モノゴトを瞬時に判断する反射思考モード。
「システム2」: 本来どうあるべきか?どうすべきか?などの熟考思考モード
自分の「思い込み(システム1)」は自分の意識では変えられません。「思い込みは自覚で変えられる」と記載する書籍もありますが、無理です。自身が認識できないからこそ、「思い込み」なのです。
・人は自分の意識下にあることしかコントロールできない。
『世界最高の育成機関で幹部候補だけに教えられている仕事の基本』
田口 力著 角川書店発行
「思い込み(システム1)」を突破するには『「システム2」強化→「システム1」への反映』が、唯一の方法です。「システム2」の強化が不可欠です。
・「結果について振り返りを行う→教訓を導き出す→次の判断や行動に活かす」という
サイクルこそが、ビジネスパーソンとしての成長を促進させる。
『世界最高の育成機関で幹部候補だけに教えられている仕事の基本』
田口 力著 角川書店発行
「リーダーシップ人材」は、考えに考え尽くす過程で「思い込み」を打ち破り、未来への羅針盤を創り上げます。並大抵のことではありませんので、できる素質を持つ人材は限られています。故に、企業に「リーダーシップ人材」がいるかどうかで未来は大きく変わります。