知の旅

真のリーダー人材に欠かせない知識を 追求する「知の旅」。知識がなく敗れ去る、世界の歴史で幾度も発生した事実は今でも変わりません。 脳科学、世界史、宗教、東洋思想、日本人の価値観、リーダーシップ論、マネジメント論、各戦略論などで「知の旅」をし、役に立つ情報をお届けします。

脳科学コラム19.ストレス対策?とにかく歩きましょう!

「心技体」、正にその通りだと思います。体を整えていると、心も整ってきます。

ストレスの自己認識(自分はどれだけストレスを浴びているか?)は難しいので、メンタルがやられる前に、体を動かすことを日課とすることがとても大切です。

 

・人それぞれ持っている「意志力の量」は決まっている。やる気や忍耐力は、同じ

 「意志力の壺」からエネルギーを使うため、「意志力」はどんどん減っていく。その

 為、我慢し続けていると、忍耐力は自動的に落ちてしまう。おそらくほとんどの人が

 経験している。『できない脳ほど自信過剰』池谷 裕二著 朝日新聞出版発行に加筆

 

・脳の特性の1つとして「脳は体に影響される」。体が整えば、脳にも反映される。

 運動すると脳の一部分が活性化され、うつ病の原因物質を分解し、脳を守る。

『できない脳ほど自信過剰』池谷 裕二著 朝日新聞出版発行

 

・ストレス対策で重要なのは「ストレスはあって当たり前」と思っているかどうか?

 人間は生きている限りストレスを感じる。最も大切なのは「ストレスを感じてもいい 

 んだ」と認識すること。過度にストレスを怖がっていると余計にストレスが増す。

 ストレスを感じながら「自分には解消する方法がある」逃げ道を持っているかどうか

 がネックとなる。『脳はなにかと言い訳をする』池谷 裕二著 新潮文庫発行

 

・ストレス対策で『マインドフルネス瞑想』が流行っていますが、効き目はあるのか?

 α波は『マインドフルネス瞑想』するまでもなく、目を閉じればすぐに出てくるも

 の。現実から目をそらして楽になる、という点では効果はあるかもしれないが、所詮

 それまでのこと。『脳はなにかと言い訳をする』池谷 裕二著 新潮文庫発行

脳科学コラム20.日本人の特徴

「災害大国」だからこそ、不安を感じる遺伝子が多いのは当然と言えば、当然の気がします。自分自身の根っこにそのような仕組があると理解すると、もっとチャレンジできるかと思います。自己認識は大切です。

 

・日本が地球上の総陸地面積で占める割合は0.28%にすぎないが、全世界でのマグニ

 チュード6以上の地震を見ると、約2割が日本で発生している。「災害大国」で生き

 延びてきたのが日本人。『シャーデンフロイデ』中野 信子 著 幻冬舎新書

 

・L型の遺伝子を父母両方から受け継いでいる人(LL型)は、体内のセロトニン

 減少しにくく、そのため楽観的で野心的な性格になる。一方S型の遺伝子を2つ持っ

 ている人(SS型)はセロトニンが減少しやすいため、不安を感じやすい。

 アメリカ人はLL型が最も多く約30%、SS型が最も少なく18%。一方日本人は

 SS型が最も多く約65%、LL型が最も少なく3%以下。この差が日本人とアメリ

 カ人の国民性の違い、とりわけ新しい分野へのチャレンジ精神の違いとなっている

 可能性が高い。『不倫』中野信子文藝春秋発行

 

・日本人は、脳内で「安心ホルモン」であるセロトニンのリサイクルをしてくれるセロ

 トニントランスポーターの少ない人が世界平均よりずっと多く、不安を感じやすい

 国民性を持っている。更にドーパミンの感受性が高い遺伝子を持っている人が多いの

 で、刺激的な事を好まず、なるべく波風を立てず、目立たず、周囲と同調する。

『正しい恨みの晴らし方』中野 信子 澤田 匡人著 ポプラ新書発行

 

・自分の意見を無理に通すのではなく、相手の意見を尊重しながら、素直に自分の意見

 を話す姿勢「アサーティブ」、日本人はこれが実はとても苦手。

『ヒトは「いじめ」をやめられない』中野 信子 著 小学館新書発行

※特に「ボス・マネジメント」で顕著。部下のマネジメントはできるが、上司マネジメ

 ントができるマネジャーはほとんどいない。日本版「ボス・マネジメント」を構築

 する必要があります。

脳科学コラム21.「東大思考」ってどんなもの?

「東大思考」とは何か?を10冊ほど購入し分析した所、「目標設定のきめこまかさ」にあることが分かりました。目的は東大入学、そのためにどうすればいいのか?自分には何が足りないのか?等、自分の学力レベルを明確にし、それをクリアすべく目標を設定します。目標設定方法がすこぶる上手です。

但し、実社会では「そもそも目的をどう設定するか?」が一番の肝ですので、東大思考がそのまま活かせる訳ではありません。

 

・学習のポイントは、目標に向けてステップを分解し確実にモノにしていくこと。

 ステップは細かいほどよい。『受験脳の作り方』池谷 裕二 著 新潮文庫発行

 

・学習する際、まず一度大きくとらえて理解することが必要。細部を学ぶのはその後。

 違いの大きさを区別できるようになって、はじめて小さな差異を理解することができ

 るようになる。『受験脳の作り方』池谷 裕二 著 新潮文庫発行

脳科学コラム22.睡眠を活用した仕事術って、なに?

下記方法は、実際にすこぶる使えます。

 

・眠っている間に、脳は仕事の事を勝手に考えてくれている。夜寝る前に書類に目を通

 しておくと、翌日よいアイデアが出てきたりする。また、複数のプロジェクトを抱え

 ている場合は、ひとまず全てのプロジェクトの書類に目を通しておくと無理なくこな

 すことができる。

『海馬』池谷 裕二 糸井 重里著 新潮文庫発行

脳科学コラム23.脳をだます勉強法?

下記方法は、脳の性質「アウトプット志向」とちょっと違うのでは?と思います。

個人的には、1回目に「この考え方はどう活かせるか?」姿勢で読み、自分で感じたことをそのまま書籍に記入します。この読み方ですと、2回目以降は自分が書き込みを記入した箇所のみ読みますので、とても楽です。但しメルカリには出せなくなってしまいますが・・・。

 

潜在的な脳の記憶期間は1か月。1か月以内に何度も復習すれば、脳が「こんな短期間

 に何度も!これは重要な情報だ」と勘違いしてくれる。

『受験脳の作り方』池谷 裕二 著 新潮文庫発行

 

・復習は読んだ翌日に1回目、その1週間後に2回目、2回目の2週間後に3回目、3回目

 の復習から1か月後に4回目。これを入力(学習)ベースではなく、使用ベースにすれ

 ば、脳は「こんなに何度も使われるのか!」と勘違いし、効果は更に高まる。

『受験脳の作り方』池谷 裕二 著 新潮文庫発行

脳科学コラム24.天才をつくる、「方法記憶」?

爆発的成長プログラムで、「方法記憶」は確実に身につきます。

 

・ある分野を極めることができるようになると、他の分野の理解も簡単になる。それは

 「理解する方法」を習得したから。天才を作るのは、この「方法記憶」にある。

『受験脳の作り方』池谷 裕二 著 新潮文庫発行

 

・仕事でも記憶した量自体には何の意味もない。覚えている情報を「いかに活用する

 か?」という、方法記憶を記憶する方がはるかに重要。

『受験脳の作り方』池谷 裕二 著 新潮文庫発行

脳科学コラム25.「想像力」と「記憶力」は反比例?

集中力が足りずにミスが多い、その点にコンプレックスを持って努力できる人材こそ正にダイヤの原石です。「企業の未来を描き、実現させる」のは発想力がある人材でないと無理です。発想し、実現させていくためには様々な壁があります。失敗も人より多いと思いますが、発想力×実現力は飛躍的にアップしていきます。「そんなこと、誰でもできる」と思われるかもしれませんが、実はほとんどいません。安心して爆心してください。

 

・記憶力と想像力は反比例する。人間にとって、覚えることだけでなく、「忘れる」こ

 とも重要な作業の一つ。これができないとトラウマやPTSDにつながりかねない。

 記憶力をある程度低く保つことで、人間は高度な知能を進化させてきた。

『脳はなにげに不公平』池谷 裕二著 朝日文庫発行

 

・記憶力のいい人ほど想像力がない傾向がある。記憶力に優れた人は隅々までをよく想

 い出せる為覚えていない部分を想像力で埋める必要がない。普段から「よく分からな

 い部分は空想で補填する」訓練をしないと、想像力は育たない。記憶力の曖昧さは想

 像力の源泉。

『パパは脳科学者』池谷 裕二 著 クレヨンハウス発行